Amazon版スマートフォンの衝撃
昨日、Amazonがスマートフォンを発売するのではと言うニュースが流れた。
Citigroupのアナリスト、Mark Mahaney氏の調査でAmazonのスマートフォン開発を確認したと言うことらしい、また、Amazon版スマートフォンは、2012年の第4四半期に出荷されると予想している。
驚くのはその価格だ。Mark Mahaney氏の予測では、製造原価に非常に近い価格(予想では、150ドル〜170ドル)で販売価格が設定されるだろうとしている。
サービス主導のビジネスモデル
Amazonの収益の源泉は、言わずもがな Amazon.com(日本ではAmazon.co.jp)を通じた本などの物販である。彼らにとってみれば、スマートフォンは、ユーザ(消費者)の手のひらの上にフランチャイズ店舗を構えるようなもの。そう考えると仮に端末で原価割れしたとしても、フランチャイズコストやプロモーションコストと考えれば安いものである。彼らの本業である物販で稼ぐことができ、そして直接消費者へリーチできる。やりようによっては日々の行動分析によって、より正確な商品の「レコメンド」ができるのである。
サービスで稼げない端末メーカーは生き残れない?
Appleが、iTunesをベースに端末とサービスを一体的に提供するモデルを構築し成功を遂げた、それでも端末価格はそれなりに高価であった。サービスの魅力とデザインや機能などの端末の魅力を相乗効果させ双方で収益を獲得した。
しかし、Amazonはよりサービス側に主導権をもたせ、物販を伸ばすことの一点に集中する戦略をとっているように見える。有効なサービスやコンテンツを持たない端末メーカーにとって、仮に多くのユーザがこのAmazonの格安端末に流れたとしたら、端末のみで勝負するメーカーは生き残れないだろう。
広告モデルは失敗している
随分前の話になるが、米国で広告と引き換えに端末・通話料を無料(もしくは割引)にすると言う携帯電話が登場した。相手に電話をかけると、最初に10秒程度の音声CMが流れ、その後相手につながるようになる。また、長時間通話している場合、一定時間経つと再度CMが流れると言う仕組みだ。低価格に魅力を感じた学生などが当初その端末に飛びついた。ただ、このサービスは長続きはしなかった。スポンサーが思うように集まらなかったなど、理由はいくつかある。
ユーザが価格と引き換えに(嫌々)サービスを受けて入れているのか、サービスそのものに魅力を感じているのか、恐らくその違いは大きいだろう。(現時点で、Amazonが提供するサービスを十分魅力的だと感じるユーザはそれなりにいると思われる。)
日本メーカーは対抗できるか?
ガラパゴス化したおかげ?で、おサイフ携帯やワンセグなどの機能を重視するユーザは少なくない、日本品質(と言う神話)を信じているユーザも多い。現時点でAmazon版スマートフォンが日本で爆発的に普及するとは考えにくいが、サービス主導の製品戦略が世界的な流れになっていることは確かだ。短期的には持ちこたえられても、早急にサービスの構築と強化を図らないと長期的にそれを維持することは難しいだろう。特に国内需要が頭打ちになる中、必然的に世界で勝負せざるを得なくなる国内メーカーは、いまのままでは、Amazonのような異業種からの破壊者へ対抗して行くのは難しいと思う。
- [Source] internet com: Amazon スマートフォン、2012年第4四半期に出荷か?

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